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財産分与はどういう割合で分ける? 離婚弁護士が解説!

 夫に浮気され離婚したいと言われました。夫は、私がずっと専業主婦だったから財産分与は夫7:妻3だと主張します。専業主婦(主夫)だと財産分与の割合は低くなってしまうのでしょうか? また、夫が浮気したことは財産分与で考慮してもらえないのでしょうか?

1.財産分与とは

今回のご質問は、「清算的な財産分与」というものを前提としてお考えください。

清算的財産分与とは、夫婦が共同生活中に形成した実質上共同の財産を清算するというものでございます。(これ以外の扶養的財産分与については別頁で解説します。)

財産を清算するという性質のものなので、有責性(浮気をしたとか、婚姻生活が破綻したことの色々な責任等々)については原則として考慮されないといわれております。有責性については慰謝料などで解決していくことになります。

2.財産分与の原則「2分の1ルール」

清算的財産分与の寄与割合、どういう割合で分けるべきかということについては、実務上は2分の1ルール(夫婦の寄与の割合を原則2分の1とする)ということで確立していると考えていいと思います。夫婦の共同の財産といえるものを二等分するということです。

かつての判例などでは、専業主婦の方の場合に寄与割合を3割とか4割とするものもあったようですけれども、夫婦平等の原則に則って2分の1にしようということで、実務上はほぼこれで固まっています。

また、1996年に民法を改正するという議論があったときに「民法の一部を改正する法律案要綱」というもので2分の1ルールを採用してはどうかという議論もありましたので、2分の1ルールが原則と考えていいと思います。

ただ、これはあくまで原則ですので、例外があります。

3.例外①「個人的な才幹によって高額な所得を得ている場合」

例外としてよく挙げられるのが「個人的な才幹によって高額な所得を得ている場合」です。

例えばプロスポーツ選手などがこれにあたります。10億円とか20億円とか年俸でもらっている方のような場合に寄与割合が若干、プロ選手の方に有利に算定されると言えます。

ただ、具体的に何割になるかというのは、難しいところです。年俸が1000万円のプロ選手と20億円のプロ選手では寄与割合が違ってくるでしょうし、これは一概には言えないところです。

4.例外②:小遣いで購入した万馬券

こちらの例ですが、奈良家裁(平成13年7月24日)での審判をご紹介します。

夫が小遣いで購入した万馬券の利益で取得した不動産の売却代金について「3分の1を財産分与として妻に給付すべきである」というふうにした審判です。

夫の側は、「これは自分が小遣いで買った馬券が偶然当たったものなんだから、全額財産分与の対象ではなく、自分の財産である」と主張しました。しかし、裁判所は一応これは元々の原資が夫婦の共同の財産なので、財産分与の対象となるとしました。ただ、奥さんの方の貢献は若干低いと言わざるをえないので、奥さんの方は3分の1と評価したということです。

5.例外③:不動産の購入に固有財産が充てられた場合

これは、たまに見られるケースです。

例をあげますと、マンション購入にあたって購入資金の一部に妻の固有財産が充てられているとして、マンションについては寄与割合を夫4:妻6としたという東京地裁の判決がありました。

固有財産(本来財産分与の対象にならない相続財産など)をマンション購入のときに充てた場合、やはり2分の1ルールをそのまま適用するわけにはいかないので、寄与割合を多少変更させることになります。

6.まとめ

財産分与については基本的に「2分の1ルール」が適用されますけれども、具体的なケースにおいては若干の修正がなされます。このあたりについてはかなり専門的なところですし弁護士も頭を悩ませるところでもありますので、疑問なところがあれば弁護士に相談していただいて検討していただければいいんじゃないかなと思います。

その他、財産分与等々について争いになるような場合には、調停や訴訟で解決していかざるをえないと思いますので、この点についても弁護士の方にご相談いただければと思います。

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