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不倫した夫からの離婚請求でも認められる?~別居20年、妻うつ病の場合~
離婚弁護士が解説!

 夫が不倫をして、家を出ていってしまいました。先日、夫から久しぶりに連絡があり、『20年も別居して子供も成人している以上、裁判になれば離婚は認められる。諦めて離婚しろ』と言われました。私はうつ病を患っていて働くこともできませんので、離婚に応じたくはないのですが、夫が勝手に不倫をして出ていったのに、裁判になった場合、離婚は認められてしまうのでしょうか?

1.はじめに~離婚が成立する条件

離婚が成立するためには、まずはお互いが合意をすることが基本的には必要ということになります。合意ができない場合には、裁判所に訴訟を起こして、判決で離婚を認められれば相手方が拒否をしていても離婚ができるということになります。

ただ、裁判で離婚をするためには、何でもかんでも訴訟を起こせばいいというわけではなくて、法律上定められている離婚理由が必要になります。離婚理由に関しては、民法に規定されておりますけれども、別居が長期化してくるような場合には離婚理由の1つとして定められている「婚姻を継続しがたい重大な事由」があると評価されて、離婚が認められる可能性が高くなってくるということが言えます。

2.有責配偶者からの離婚請求は認められない?

問題は、今回のご質問のように不貞行為をしている配偶者の方から離婚を請求した場合に、そのような身勝手な請求が認められてしまうのかどうかというところです。

これに関しては最高裁で結論が出ておりまして、原則としては認められないんですけれども、例外的に一定の条件を満たした場合には離婚を認めるということになっております。

有責配偶者からの離婚が認められるための3つの要件

①長期間の別居
②未成熟子がいないこと
③相手方配偶者が、精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状況におかれないこと

3.検討:今回のケースではどうなる?

さて、今回のケースで考えてみましょう。

①長期間の別居

最高裁の基準を考えていっても、過去の裁判例で15年程度で「長期間の別居」という評価を受けているケースもあります。今回のケースでは別居期間が20年ということですので、別居期間としてはかなり長期化していると言わざるをえないでしょう。

②未成熟子がいないこと

「未成熟子」というのは非常に分かりにくい言葉ですけれども、端的に申し上げると、成人しているかいないかということです。

今回のケースでは、お子さんがもう成人しているので、この点でも基本的に条件は満たされているということになると思います。

③相手方配偶者が、精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状況におかれないこと

問題は、今回のご質問のようにちょっと精神的にうつ病を患ってしまっていて働けないという場合に、「精神的・社会的・経済的に極めて過酷な状況」におかれるんじゃないか?ということです。

ただ、これはなかなか難しいことがあります。例えば今回のような離婚のケースですと、慰謝料の支払い、財産分与の支払い、さらには場合によっては離婚をした後であっても一定期間の扶養的な財産分与を裁判所が認める場合もあります。

つまり、裁判所としても、離婚を認めた場合に生きていけないような状態にするわけにはいかないので、きちんと生活ができる条件をある程度整えた上で離婚を認めるという判決が出される可能性が場合によってはあり得るということになります。

まとめ

いずれにしても、かなり別居期間が長期化しているケースで、子どもも成人している場合ですと、お気持ちとして納得がいかない場合でも離婚が認められてしまう可能性がかなりあるということを前提として、どのような解決がいいのか、場合によっては良い条件の話し合いで解決するということも含めてご検討いただいたほうがいいこともあると思います。

なかなか納得がいかないとうお気持ちは当然だと思いますけれども、残念ながら法律上離婚が認められてしまう可能性が高いということを踏まえてご対応いただくことも必要かと思います。

4.おわりに

以上、今回は離婚訴訟ということでお伝えしてきましたけれども、やはり、実際に裁判となりますとかなり専門的な問題も出てきますので、早めに弁護士等にご相談頂いて、ご対応いただいた方がいいと思っております。

とくに訴訟で離婚が認められてしまう可能性が高い場合については、できれば調停の段階で早めにきちんとした話し合いができた方がいいこともありますのでぜひご検討いただければと思います。

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